IEC 63203-801-1(物理層規格), IEC 63203-801-2(MACプロトコル規格)
SmartBAN
人体周辺に配置したセンサデバイスを無線接続するための
次世代ボディエリアネットワーク国際標準規格。
Overview
SmartBAN とは
SmartBAN(IEC 63203-801-1, -2)は、人体の表面・内部・周辺に配置したセンサデバイスを 無線で接続するための国際標準規格です。医療・介護・スポーツ分野における 生体情報の計測・伝送を主な目的として策定されました。
最大16個のセンサを時間同期させてデータ収集、超低消費電力設計による長時間駆動、AES-128 暗号化等による セキュアな通信を実現します。当社は本規格の研究開発・標準化活動をリードしています。
頭部
心拍
手首R
手首L
歩行
Specification
技術仕様
規格
IEC 63203-801-1(物理層規格),IEC 63203-801-2(MACプロトコル規格)
特長
1. 超低消費電力(超長寿命)
生体体センサーは長期間、あるいはメンテナンスフリーで駆動することが求められます。SmartBANは、通信のオーバーヘッド(余計な制御データ)を徹底的に削減し、パケット構造を簡素化することで、低い消費電力を実現しています。
2. 低い遅延と優れたQoS(サービス品質)制御
医療用途では、緊急時に危険を示す信号を発することを求められる時があります。SmartBANでは、データの緊急度に応じて優先順位をつけるQoS(Quality of Service)マッピング機能が組み込まれています。緊急性の高いアラートデータは、通常のバイタルデータよりも最優先で、極めて低い遅延(ローレイテンシ)で確実にハブへ届けられます。
3. 高い信頼性と強固なセキュリティ
人間はSmartBANを装着しながら移動することがあるため、動くたびに通信環境が激しく変動します(体内・体表通信の特殊性)。また、同じチャネルを使用するSmartBANどうしが接近することで混信する可能性があります。SmartBANは、こうした過酷な通信環境でも通信が途切れないよう、エラー訂正技術やチャネルの自動切り替えアルゴリズムが強化されています。
また、極めてプライベートな医療データを扱うため、低消費電力を維持しつつも、高度な暗号化や認証機能を組み込むことが可能です。
4. 最大16台までのセンサを時間同期
身体に装着する生体センサは種類によって最もデータ取得しやすい装着位置が異なります。SmartBANは、異なる部位に装着した最大16個のセンサを時間同期を取りながらデータ取得することができます。
当社の実績
MAC 層省電力化 長時間稼働実証
Research Activities
研究の取り組み
MAC 層プロトコル設計
省電力スケジューリング
- 省電力スケジューリングアルゴリズムの設計
- 干渉回避プロトコルの開発
- シミュレーション・実装評価
- 低消費電力を実現
チャネルモデリング
電波伝搬特性の解析
- 人体周辺の電波伝搬を実測
- 高精度チャネルモデルの構築
- 国際会議・IEEE 論文にて発表
- 実測データに基づく統計モデル
システム実装・評価
プロトタイプ開発
- マイコン・FPGA を用いた実装
- 超薄型ウェアラブル心電計の開発
- 長時間稼働を実証
- 暗号化対応
IEC 標準化活動
国際貢献
- IEC TC124への参加
- 標準化提案・ドキュメント作成
- 国際会議での研究発表
- 学術論文の執筆・査読対応
Research History
研究実績
2024
SmartBAN MAC 層 省電力化アルゴリズムの提案
SmartBAN の MAC 層において、低消費電力削減を実現するアルゴリズムを開発。
2023
ウェアラブル心電計プロトタイプ開発
SmartBAN を用いた超薄型ウェアラブル心電計のプロトタイプを開発。長時間稼働を実証。
2022
大阪府立大学発ベンチャー認定
SmartBAN 研究成果の社会実装を目的として、大阪府立大学の認定ベンチャーとして活動を開始。
2021
SmartBAN チャネルモデル研究
人体周辺の SmartBAN チャネルモデルに関する研究を国際会議にて発表。実測データに基づく高精度モデルを確立。